うさぎロケット(兎)

Twitterじゃ文字数少なすぎるんじゃい!

『マレフィセント』感想(ネタバレ有)

マレフィセントツンデレっぷりと男前カラスと映像美を堪能する映画。

あらすじは知ってるけど、本家本元の『眠り姫』を観たことが無く、オーロラ姫という名前も初耳だったので、私にとっての『眠り姫』はこっちがスタンダードになりました。

最近のディズニーの合言葉は『男は添えるだけ』なんでしょうか?

アナ雪でもそうだったけど「男女間の一目惚れ恋愛が真実の愛だった時代は終わったのだ!素敵な王子様なんていない!」って感じですね。

ディズニーの今まで築き上げてきたテンプレを自らちゃぶ台返ししてます。

真実の愛とか言い出して、あまりパッとしない王子様が出てきた辺りで、姫を起こすのはマレフィセントしかいないでしょ感がガンガンに出てきます。

いや、そんな予想通りの展開になるはずがな…ない…な…なったー!www

本当はマレフィセントがガチ口づけをする百合展開を期待してたんですが(腐女子脳)、さすがにそうはなりませんでしたね。

「男女間の恋愛にNOと言ったからって同性間の恋愛がYESになる訳じゃないんだからね。そこ勘違いしないでよね。」

はいはい。マレ×姫は二次創作で探します。

呪いをかけた癖にオーロラ姫をフォローするマレフィセントツンデレは可愛かったですね。

あれ、姫の洗礼式へ乗り込んで行って、皆の前で呪いのパフォーマンスをした時点である程度スッキリして復讐心も無くなっちゃったんだと思うんですよ。

だから、恨みの対象である王様の様子より、とばっちりで呪いを受けたオーロラ姫の方が気になっちゃう。

もし、王様への恨みが続いてたら、お城へ行って王様が苦悩する様子を眺めるなり、『十六歳まであと○日』とカウントダウンしてプラスアルファの嫌がらせするなりすると思うんですよね。

でも王様は放置w

可哀想なくらい、どうでもいい存在になってます。

マレフィセントの真実の愛について。

マレフィセントが呪いをかけるときに姫を「“誰からも”愛される」と言ってるんですよ。

つまり、自らも魔法にかかってしまっているという可能性もあるのではないでしょか。

それにマレフィセントは基本善良なので、憎悪や恨みといった負の感情が長続きしないと思います。

オーロラ姫の乳母である妖精達は、自分の翼を奪って国王になったロクデナシ男(しかも数年前に攻め込んできた敵国の)を祝福しに行った上、王側についてオーロラ姫の乳母になった裏切り者。

その裏切り者への復讐が雨を降らせたりペチッとひっぱたく程度のイタズラで済んじゃうんですから。

オーロラ姫に呪いをかけるときにも一度、王様が本気で謝ったら許してやろうという雰囲気になります。

あそこで王様が土下座でもしてすがりついて懇願したら、マレフィセントは翼を取り返してさっさと帰っちゃったと思いますね。

そうしなかったから、マレフィセントも引くに引けなくなっちゃった感があります。

王様はバカですね。

マレフィセントを裏切らなければ、人間が羨む妖精の国で悠々自適の暮らしが出来たかも知れないのに。

恋愛より自分の地位の方が大切なら、マレフィセントをきちんと殺さなきゃ。

本当の悪人にはなりきれず、嘘をついて王の座を手に入れ、娘も妻も放置して自ら不幸になったしょーもない男です。

自分の器(メンタルの弱さ)を分かっておらず、高望みしたのが敗因かと。

王様にもマレフィセントにも言えることは『後悔先に立たず』ですね。

一時の欲望や怒りに流されてした行動は、後々自分を苦しめます。

通りすがりの王子様は、一目惚れした姫とキスが出来(ラッキースケベ?)、しかも責任を取って結婚という流れにもならず、ちゃっかり妖精の国にも入れて、地味だけど美味しいポジションだと思いました。

マレフィセントは「これは真実の愛ではなく主従関係よ」と言いながらカラスと幸せになればいい。